ワクチンの投与方法


ワクチンの投与方法

「ペプチド」

「ペプチド」 「がんペプチドワクチン」は「ペプチド」と「アシュバンド」という免疫増強剤を混合したものが使われます。「ペプチド」は人工的に合成された9個〜10個のアミノ酸で構成されています。
「ペプチド」はがん抗原から「キラーT細胞」が認識できるペプチド断片を見つけて合成しています。既に、臨床試験前に参加する患者の免疫反応性が測定されており、患者の反応性の高い「ペプチド」を最高4種類まで選択して投与する大学病院もあります。

「アシュバンド」

「アシュバンド」 「アシュバンド」は免疫増強剤のことで、どの「アシュバンド」を使うかで「がんペプチドワクチン」の効果が10倍も違う場合があると言われています。
従って、患者に最適な「アシュバンド」を用いて免疫を刺激し、免疫機能を活性化させることが「がんペプチドワクチン」の効果を高める鍵を握っていると言えます。
更に、「がんペプチドワクチン」の効果を高める為には「WT1ヘルパーペプチド」を併用して「キラーT細胞」を増やす戦略や、いくつかの「ペプチド」を併用する方法も検討されています。

「がんペプチドワクチン」の投与方法

「がんペプチドワクチン」の投与方法 「ペプチド」と「アシュバンド」が混合された「がんペプチドワクチン」は、原則として1週間に1回のペースで患者に皮下注射されます。
皮下注射の投与部位は太腿や二の腕や側腹部・側胸部などで、がんの種類やがん病巣の位置によって決められます。投与量は原則として1「ペプチド」1.0ml 〜1.5mlで、複数の「ペプチド」が選択された場合は複数ヶ所に皮下注射されます。例えば、4種類の「ペプチド」が選択された場合は、4本の「ペプチド」を4ヶ所に皮下注射することになります。
そして、がんの種類や患者によって違いますが、一般的には6回〜8回の皮下注射が1クールになっています。

「がんペプチドワクチン」投与開始から約3ヶ月程度が臨床試験期間となります。 その後、「がんペプチドワクチン」投与開始から約3ヶ月程度が臨床試験期間となります。そして、臨床効果や免疫学的効果を判断した上で、場合によっては2クール目に入ることもあります。