「がんペプチドワクチン」で人類はがんを克服する


「がんペプチドワクチン」で人類はがんを克服する

がん免疫療法研究のネットワーク化によるデータの共有

がん免疫療法研究のネットワーク化によるデータの共有 最近のがん免疫療法研究の潮流は大きな変化を見せています。
それは個々の研究者や研究機関がネットワークを持つことで、研究成果のデータを相互に 共有することが可能になったからです。
この背景には、インターネットの進歩によるデータ共有の技術革新が寄与していることは 間違いありません。インターネットによるデータ共有で、個々の研究者はデータが論文や 雑誌などで公表される前から情報交換を行うことができます。
この相互作用は各プロジェクト間で、様々な斬新な研究アイディアが生まれるきっかけを 作っています。

アメリカの27の大学や研究機関が参加する「がん免疫療法試験ネッ トワークCITN」 その効果を狙ったのがアメリカの27の大学や研究機関が参加する「がん免疫療法試験ネッ トワークCITN」であり、日本の中村教授が中心となって59の大学や研究機関が参加する 「がんペプチドワクチンTRネットワーク」なのです。
従って、「がんペプチドワクチン」研究を始めとするがんの免疫療法の研究は、今後、益々 スピードアップして研究成果を競う時代に突入することが予想されます。

「がんペプチドワクチン」研究を阻害する要因

「がんペプチドワクチン」研究を阻害する要因 2000年〜2008年の期間で非臨床試験・臨床試験・承認に要した期間は、平均で110ヶ月 という調査結果が出ています。
つまり、非臨床試験から医薬品の承認までに約9年の歳月を要しています。
勿論、医薬品の安全性や副作用・薬効を慎重に確認するには、ある程度の時間が必要と言 えます。
しかし、9年という歳月は、患者ががんを最初に発病して入院し手術を受けて退院し、数年 後に再発して放射線治療や抗がん剤治療を繰り返し、やがて末期がんに陥って死に至る期 間よりも長い期間を意味しています。
つまり、万が一、がんの夢の新薬が開発されても、開発された時に発病しているがん患者 は新薬の恩恵を受けることができません。
従って、厚生労働省は、がんの医薬品に限らず臨床試験を速やかに実施して承認する体制 を早急に作る必要があります。

「がんペプチドワクチン」が真の夢の新薬になる 抗がん剤の開発に於いても、日本の研究者が発案した抗がん剤が国内では中々承認されず、 しびれを切らして海外で承認された抗がん剤を個人逆輸入で使っている患者も多いのです。
「がんペプチドワクチン」研究に於いては、この様なことが無いよう、臨床試験と承認手続 の迅速化が望まれます。

「がんペプチドワクチン」は夢の新薬になれるのか?

「がんペプチドワクチン」は夢の新薬になれるのか? これまでの「がんペプチドワクチン」治療の臨床試験結果を見る限り、「がんペプチドワク チン」が夢の新薬になる可能性は十分にあります。
「がんペプチドワクチン」治療で、末期がんが消滅するという驚くべき薬効は事実だからで す。しかも、「がんペプチドワクチン」治療は、1週間に1回皮下注射を打つだけの簡単な 処置で副作用も軽度です。
従って、「がんペプチドワクチン」治療は、驚くべき薬効と簡単な処置に加えて治療費が安 いという3拍子揃ったがんの治療法と言えます。
しかし、現状では多くの前提条件が必要な治療であることも事実です。
例えば、がんの種類や患者の白血球の型やリンパ球の数が条件に合う患者以外は、治療を 受けられない現状があります。

「がんペプチドワクチン」が真の夢の新薬になる 従って、「がんペプチドワクチン」が真の夢の新薬になるには、もう暫くの時間が必要と言 えます。
只、早ければ今年の年末か来年の年初には、先行しているすい臓がんの臨床試験の結果が 出て来る筈ですから、全国のがん患者は固唾を飲んで見守っている筈です。